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房州びわは、千葉県の房総半島南端に近い南房総、館山、鋸南の果樹園と結びついた果実である。安房地域は冬に黒潮の影響を受け、南から東向きの斜面では冷気がたまりにくい。冬に花をつけ、幼果を育てるびわにとって、その暖かさと斜面は一季の実りを左右する条件になる。黄橙色の皮、大粒でみずみずしい果肉、すっきりした甘みの奥には、秋冬の摘蕾と摘果、春の袋かけ、収穫時の色の見極めがある。
房州びわの産地は、房総半島南端に近い西海岸側の南房総、館山、鋸南に広がる。安房地域は黒潮の影響を受ける海洋性気候で、冬の寒さがやわらぎやすい。びわは寒さに弱く、果実は零下三度を下回ると凍害を受けやすいため、冷気が停滞しにくい南向きから東向きの斜面が栽培に選ばれてきた。海に近い斜面という地形は、房州びわの味を支える具体的な条件である。
房州びわは、千葉県南部の房総地域で育つ大粒でみずみずしいびわを指し、とくに南房総を中心とする果樹園と深く結びついている。千葉県はこの一帯のびわを房州びわと呼び、2007年の地域団体商標はその名が南房総周辺の産地と結びつくことを示す背景になっている。読者の目に残るのは、制度名よりも黄橙色の皮、やわらかな果肉、清涼感のある甘みである。富房、瑞穂、大房、田中、房光、希房などの品種があり、大きさ、酸味、甘み、食感に違いが出る。
千葉県のびわ栽培は1751年前後に始まったとされ、270年以上の時間を重ねてきた。江戸時代中期には房州びわが江戸の市場へ運ばれており、傷つきやすい果実を海沿いの房総から都市へ動かせることも栽培の広がりに関わった。1909年には現在の南房総市富浦町南無谷の木村兼吉が皇室への献上を始め、戦時中や感染症流行期の中断をはさみながら、形、色、糖度、そろいを見る産地の選果の場へつながっている。
びわの花房には数十の蕾がつくため、農家は10月下旬から12月に摘蕾を行い、袋をかける時期には一房一から二果へ摘果して養分を集中させる。ハウス栽培では1月から2月、露地栽培では4月ごろに、小さな実へ手作業で袋をかける。袋は害虫や強い日差しによる斑点から皮を守るためのもので、収穫時には果頂部から果梗まで黄橙色に熟しているかを見極める。収穫後も一果ずつ重さを量り、箱に並べ、表面の細かな毛を傷めないように扱いながら何度も確認する。
房州びわの季節は、ハウス栽培から露地栽培へ短く移っていく。千葉県はハウスびわを4月下旬から5月下旬ごろ、露地びわを5月下旬から6月下旬ごろとしており、南房総の案内でもハウスは5月、露地は6月とされる。富房はやわらかな果肉と甘み、瑞穂は大玉で甘酸のバランス、大房は大粒で果汁が多い点、田中はほどよい酸味で知られ、房光や希房にもそれぞれ甘みや食感の違いがある。数週間の収穫期の中に、房州びわの幅が現れる。
房州びわは常温のほうが香りと甘みを感じやすく、冷やす場合も食べる前に短時間だけがよいとされる。食べる直前に軽く洗い、果頂部から果梗へ向けて手で皮をむくと、やわらかく果汁の多い果肉に触れられる。よく熟した果実は傷みやすいため、南房総のびわ狩りでは6月ごろの露地びわを畑の近くで味わう意味が大きい。ジャム、缶詰、アイスクリーム、びわソフトクリームは、数週間の収穫期の香りを別の形で残している。
房州びわは、千葉県南部の海沿いの斜面、黒潮の影響を受ける冬の暖かさ、寒さと傷みに弱い果実、秋冬の摘蕾と摘果、春の袋かけ、初夏の短い収穫期が重なって生まれる。黄橙色の皮をむいた先のやわらかな果肉には、南房総、館山、鋸南の地形と、果実を一つずつ扱う農家の手仕事がそのまま残っている。
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英語では Boshu loquat と表記されます。
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房州びわは千葉県のご当地食品です。公的な登録、地域の資料、楽天の販売中商品と照合し、産地との関わりや特徴を整理しています。
多くは常温で日もちし、箱入りで持ち運びに強く、贈りものや持ち帰りに向いています。最終的な保存・配送条件は楽天の商品ページでご確認ください。
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