日本の海産物の選び方:鮮魚・蟹・貝・うに・海苔・乾物と産地の違い
海域より先に種類を。鮮魚は処理、蟹と貝は季節と札、海苔と乾物は加工で決まり、常温で送れるのは海苔と乾物だけです。
まず種類、それから海域
「日本の海産物」は、まったく別のものの集まりで、基準も違います。鮮魚は漁法と水揚げ後の処理、蟹・えび・貝は季節と札、海藻と乾物は加工の仕方で見ます。まず種類を覚えると、産地の意味が見えてきます。
鮮魚は一尾のまま流通し、よい産地では活け締めと神経抜きを行って刺身で食べられる状態で届けます。蟹・えび・貝は多くが生きたまま、あるいは殻付きで水揚げされ、旬が数か月に集中します。うにの可食部は殻の内側の生殖巣で、多くは瓶詰めです。海藻には海苔、塩蔵のわかめ、干したひじきや昆布、天草から煮出す寒天があります。乾物はひもの、小魚を煮て干したいりこ、燻してカビを付ける鰹節です。練り物はすり身を蒸すか揚げるかしたかまぼこです。
この分類は、届くかどうかも決めます。前半は冷蔵か冷凍の宅配が必要で、海藻と乾物の多くは常温で送れます。
鮮魚:海峡の潮が育てる魚
鮮魚の銘柄は、海域・水揚げ港・漁法・処理の組み合わせです。関さばは速吸の瀬戸で獲れ、大分市佐賀関に水揚げされるマサバです。一本釣りで獲り、船のいけすで生きたまま港へ戻し、面買いで水面から大きさを見極めて秤で傷めず、一日落ち着かせてから一尾ずつ活け締めと神経抜きを行います。旬は12月から3月です。
明石鯛は明石市と淡路島のあいだの明石海峡の真鯛です。速い潮が養分を巻き上げ、エビ、カニ、いかなごが餌になり、急潮を泳ぐことで身が締まり、明石浦の市場では多くが生け魚のまま取引されます。春の魚は桜鯛、秋にエビやカニを食べて脂の乗った魚は紅葉鯛と呼ばれます。
大間まぐろは青森県大間町で水揚げされる天然のクロマグロです。津軽海峡は日本海と太平洋を結び、漁期は例年8月頃から1月頃です。昼は一本釣り、夜は延縄です。30キロ以上の魚にはシールが貼られ、通し番号で船、漁獲日、漁法とつながります。
蟹・えび・貝・うに:季節と札を読む
越前がには福井県の港で水揚げされるズワイガニで、雄は硬がに、雌はせいこがにと呼ばれます。漁場から港までは約1〜2時間で生きたまま届き、漁港名入りの黄色いタグが付きます。解禁は11月6日で、そこから県内の蟹料理が始まります。
駿河湾桜えびは静岡市清水区由比の水産物です。駿河湾は日本で桜えび漁が認められている漁場で、漁は1894年に鯵漁の網に偶然かかったことに始まりました。限られた資源のため、許可を受けた漁業者が春と秋の二季だけ漁をします。
貝とうには湾と月で見ます。広島かきは広島湾北部で育ち、太田川の養分が植物プランクトンを増やします。1953年以後に垂下式いかだが広がり、12月から2月に身入りがよくなります。下関うには瓶詰めうにや粒うにが中心で、6月のバフンウニは瓶詰め加工に回り、山口県の瓶詰めうには全国の約四割を占めます。
ふぐと養殖魚:産地はひとつの仕組み
ふぐの産地の価値は、扱う仕組みにあります。下関ふくの産地は玄界灘、瀬戸内海、関門海峡に面し、ふくの取扱量は日本一で、ふくに特化した珍しい卸売市場があります。1888年に山口県でふく食が許されて料理店が増え、1974年に南風泊市場が開設され、有毒部位を取り除く技術と規格に合わせた通年出荷の仕組みがここで積み上がりました。名称は2016年に地理的表示として登録されています。
養殖魚の銘柄は、飼育の決まりにあります。浜名湖うなぎは浜松市・湖西市の浜名湖地域で組合員が育て、飼育日数の半分以上を当地で過ごしたニホンウナギです。浜名湖は汽水湖で、シラスウナギは湖と天竜川河口に集まります。1900年に舞阪で池での養殖が成功し、1949年に組合ができ、活鰻、白焼き、蒲焼きで出荷されます。
海藻・乾物・練り物:常温で送れる半分
福岡有明のりは福岡県南部の有明海で育ちます。干満差は最大六メートルで、支柱式の網は干潮時に海面から出て、この干出が海苔を柔らかくし、うま味を溶け出させやすくします。摘み取りは11月から3月で、乾のりに加工されます。伊勢ひじきは伊勢志摩の岩場で3月から5月の干潮時に刈り取られ、伊勢方式では乾燥、洗いと脱塩、高温の蒸し、再乾燥を経ます。茎は長ひじき、量の少ない葉は芽ひじきと呼ばれます。
枕崎鰹節は薩摩半島南端の枕崎市のもので、全国の鰹節生産のおよそ半分を担い、1707年に森彌兵衛が煮熟と焙乾の方法を伝えたとされます。燻乾したものが荒節で、カビ付けと日乾を重ねて初めて本枯節になります。伊吹いりこは香川県伊吹島沖のカタクチイワシを島内で煮干しにしたもので、大羽・中羽・小羽・カエリの銘柄に分かれ、讃岐うどんのだしの基本です。
練り物はすり身と加熱で見ます。小田原蒲鉾は白身魚のすり身を木の板に盛って蒸すかまぼこで、水晒し、塩を加えた石臼すり、裏ごし、成形、約90℃での蒸しを経ます。白く、きめが細かく、弾力があり、おせちの定番です。
選び方と、届く範囲
まず名前の裏にある決まりを見ます。この分野の銘柄には、使える範囲が決まっているものが多く、関さばは速吸の瀬戸で獲れ、佐賀関に水揚げされた魚だけ、越前がにの黄色いタグには漁港名が入り、大間まぐろのシールは30キロ以上からです。鮮魚と蟹では、タグ、水揚げ港、活け締めの有無のほうが飾り言葉より確かです。次に暦を見ます。越前がには11月6日以降、広島かきは12月から2月、関さばは12月から3月、桜えびは春と秋で、旬を外れたものは冷凍品や加工品が多くなります。
次に届け方です。乾のり、干しひじき、鰹節、いりこは常温で送れ、軽く、日持ちもするので、海外の読者にも向きます。うにを送るなら、生ではなく瓶詰めが普通です。かまぼこと蒲焼きは通常は冷蔵か冷凍で、活蟹、鮮魚、殻付きのかき、生うには国内の冷蔵・冷凍便に限られます。注文前に、店の表示が常温・冷蔵・冷凍のどれか、自分の都道府県に届くかを確認します。
最後に単価に換算します。乾物は100gあたり、海苔は枚数、蟹は一杯の重さと姿か脚かで見ます。表示価格だけでは判断を誤ります。
品類と価格帯で自動的に選んでいます。個包装・数・賞味期限は楽天の商品ページでご確認ください。
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よくある質問
常温で送れる海産物はどれですか?
乾のり、干しひじき、鰹節、いりこはおおむね常温で送れ、海外へ持ち帰るにも向きます。かまぼこや蒲焼きは通常は冷蔵か冷凍です。活蟹、鮮魚、殻付きのかき、生うには国内の冷蔵・冷凍便に限られ、うにを送るなら瓶詰めが普通です。
越前がにはほかのズワイガニと何が違いますか?
越前がには福井県の港で水揚げされたズワイガニで、漁港名入りの黄色いタグが付きます。漁場から港まで約1〜2時間なので生きたまま届き、解禁は毎年11月6日です。上位の越前がに極は、重さ1.3キロ以上、甲幅14.5センチ以上、爪幅3センチ以上を求めます。
関さばが普通のさばより高いのはなぜですか?
名前は速吸の瀬戸で獲れ、佐賀関に水揚げされたマサバにしか使えません。一本釣り、船のいけす、秤で傷めないための面買い、一日落ち着かせてからの一尾ずつの活け締めと神経抜きまで、すべてが手作業で、その差が価格に表れ、刺身で出せる理由にもなります。
荒節と本枯節は何が違いますか?
カツオを切り分け、煮熟し、骨を抜き、形を整えて燻乾したものが荒節、表面を削って整えたものが裸節、カビ付けと日乾を繰り返して熟成させたものが本枯節です。枕崎鰹節の本枯節は平均約三か月、長いものは一年近くかかり、枕崎は全国の鰹節生産のおよそ半分を担います。