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稲取キンメの輪郭は、静岡県東伊豆町の稲取漁港から始まります。船は日の出とともに出て、伊豆半島と伊豆大島の間、港から十数キロほどの海域で立縄釣りを行い、船上では水氷で金目鯛を冷やします。午後には港へ戻り、選別と品質管理を受ける。その短い一日の流れが、赤い魚体、金色の大きな目、厚い身、そして稲取の祝いの皿につながっています。
稲取は伊豆半島東海岸の小さく突き出た岬にあり、海沿いに稲取漁港があります。この港が金目鯛漁の拠点で、主な漁場は港から十数キロ、伊豆半島と伊豆大島の間に広がります。伊豆周辺には日戻り操業を可能にする近い好漁場があり、稲取キンメという名は、東伊豆町の港、近海、同じ日に戻る船の動きと結びついています。
稲取の船は、縦に仕掛けた釣り針で一尾ずつ金目鯛を釣る立縄釣りで操業します。日戻り操業は日の出から始まり、入港は午後四時までです。船上では水氷で魚を保ち、水揚げ後は漁協職員が選別し、品質を管理する。およそ五十から六十隻規模とされる船と多くの漁師が、この朝から午後までの反復を支えています。
金目鯛は、深紅の魚体と金色に光る大きな目で見分けやすい魚です。稲取で語られる味の魅力は、やわらかな身、濃い脂、クセの少なさにあります。伊豆の地きんめは十二月から二月が旬とされ、寒い時期の脂のりも大切にされています。刺身では鮮度と身の厚さがそのまま出て、姿煮では脂が煮汁にまわり、赤い魚体が皿の上に残ります。
稲取では、祭り、正月、祝い事の席に金目鯛の姿煮が並びます。腹合わせは、二尾の姿煮を腹と腹が向き合うように大皿へ盛る形で、「腹を割って付き合う」という意味と結びついています。赤い魚体を崩さず大皿に置くことで、港で揚がった魚が、人の集まる日の中心に据えられます。
稲取では、一九五〇年代に温泉が出て、一九六〇年代に伊豆急行線の駅ができると、訪れる人が増えました。そのころから温泉旅館では金目鯛料理を出すようになったと伝わります。姿煮、刺身、塩焼き、天ぷら、鍋、あら汁などの料理は、一尾の魚が夕食の中でいくつもの形を持つことを示し、港の午後の選別作業と旅館の膳をつないでいます。
伊豆の金目鯛漁には、漁場を使い続けるための決まりがあります。伊豆の地きんめの管理では夜間操業をしないこと、二十八センチ未満の魚を再放流することが挙げられ、稲取でも小さな魚を獲り過ぎない姿勢が語られています。日の出に出て午後に戻る稲取の仕事は、鮮度を保つ流れであり、近い漁場に魚を残すための作業でもあります。
稲取キンメを形づくるのは、東伊豆町稲取漁港、十数キロ先の海、日の出の立縄釣り、船上の水氷、午後の選別、祝いの姿煮です。赤い魚体と金色の目は目に残りやすい特徴ですが、その名を稲取に結びつけているのは、同じ日に戻る船、多くの漁師、漁協の手仕事、旅館の料理、腹合わせの大皿まで続く具体的な流れです。
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英語では Inatori kinmedai と表記されます。
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稲取キンメは静岡県のご当地食品です。公的な登録、地域の資料、楽天の販売中商品と照合し、産地との関わりや特徴を整理しています。
多くは常温で日もちし、箱入りで持ち運びに強く、贈りものや持ち帰りに向いています。最終的な保存・配送条件は楽天の商品ページでご確認ください。
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