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江戸指物でまず目に入るのは、継ぎ目よりもクワ、ケヤキ、キリ、スギの木目かもしれない。東京都の台東区、荒川区、江東区などを主な産地とする木工で、金釘を使わず、木の接合部を加工して家具や雑貨を作る。台東区では現在も職人が、箪笥、机、椅子、茶棚、箱物、煙草盆などを手がけている。
指物という名は、木と木をさし合わせることや、物差しで板を測ることに結びつけて説明される。江戸指物の中心にあるのは接合で、板には矧接、端嵌接、組手接、留接など、框には相欠接、ほぞ接、留接などが用いられる。外側に組み手を見せにくく、金釘も使わないため、引き出し、ふた付きの箱、茶棚の平らな表情は、内側の寸法取りと加工に支えられている。
江戸指物の主な製造地には、台東区、荒川区、江東区などが挙げられ、なかでも台東区は盛んな産地として語られる。浅草寺や寛永寺の周辺が寺町としてにぎわい、江戸の市域が広がるなかで、吉原、歌舞伎、人形浄瑠璃の劇場が浅草へ移った。人と物の流れが増えたことで、台東区には職人が集まり、家具、調度品、舞台まわりの用具に木工の技が求められる場面も広がった。
江戸指物では、クワ、ケヤキ、キリ、スギ、または同等の木材が用いられ、漆は天然漆とされる。木地の木目を生かし、金具は最小限に抑える。塗りには拭漆、ろいろ塗り、塗り立て、目弾き塗りがあり、加飾する場合には蒔絵や螺鈿も用いられる。簡素な表情は、机の天板、箱の正面、引き出しの前板に木目と漆面を残す具体的な作り方から生まれる。
江戸指物は、17世紀から19世紀にかけての経済と都市生活の広がりのなかで発達し、武家、商人、歌舞伎役者の用具に関わってきた。台東区の流れでは、将軍家や大名家などの武家用、徳川中期以降に台頭した商人用、江戸歌舞伎役者用の梨園指物が挙げられる。東京都の記述には、歌舞伎役者用の楽屋鏡台も見える。衣類を収める箪笥、小物を収める箱物、舞台裏の鏡台には、見た目を乱さずに支える木の構造が必要だった。
現在の台東区でも、職人は箪笥、机、椅子、茶棚の家具類や、覗箱、硯箱、煙草盆などの調度品を作り続けている。材料の吟味、道具、組み立て方を受け継ぎながら、寸法や用途に応じた仕事も行う。東京都の記述では、湿度の変化による木の反りや劣化を見抜く技術にも触れられており、協同組合の「百年家財」という言葉は、親子の間で使われる箪笥、机、箱といった具体物に時間の長さを重ねている。
浅草の江戸たいとう伝統工芸館では、江戸指物が江戸簾、東京桐たんすなどとともに、約50業種、250点余りの常設展示のなかで紹介されている。館内では材料、本物の道具、製造工程を見ることができ、職人による実演も行われる。江戸指物協同組合の活動にも、展覧会、箸作り体験、製作実演が見られる。仕上がった木肌だけを見ていた人にとって、浅草は接合、道具、手の動きへ近づく入口になる。
江戸指物は、台東区、荒川区、江東区などの木工の場、クワ、ケヤキ、キリ、スギと天然漆、金釘を使わない接合、見えにくいほぞ、そして箪笥、茶棚、箱物、煙草盆のような部屋の中の器物に支えられている。江戸の都市生活から生まれた用途は、いまも寸法、使い方、木目、漆面、長く使うための作りのなかに残っている。
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英語では Edo sashimono joinery と表記されます。
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江戸指物は東京都の工芸品です。公的な登録、地域の資料、楽天の販売中商品と照合し、産地との関わりや特徴を整理しています。
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