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樺細工 八柳
4.4 / 10件のレビュー
秋田県仙北市角館の樺細工は、山桜類の樹皮を削り、にかわとこてで貼り、木賊やムクの葉で磨いて茶筒や文箱に仕立てる。
情報は119 日前に更新
樺細工 八柳
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秋田県仙北市角館の樺細工は、山桜類の樹皮から始まる。「樺」という字から白樺を思い浮かべる人もいるが、角館で使われてきたのはオオヤマザクラやカスミザクラなどの樹皮で、茶筒、茶櫃、文箱、茶だんす、ブローチ、タイピンに深い光沢を残す。技法は十八世紀末ごろ、阿仁地方から角館へ伝わったとされ、藩政期には下級武士が印籠、眼鏡入れ、根付、緒締などを作る手内職として広がった。
樺細工は、秋田県仙北市角館と結びついた山桜樹皮の工芸である。仙北市の説明では、「樺」は白樺ではなく、オオヤマザクラやカスミザクラなどの樹皮を指し、角館では樺といえば桜の皮を思い浮かべる呼び名として使われてきた。
山桜の皮には、色の濃淡や自然の筋がある。茶筒や茶櫃では手に取る道具の表面にその光沢が出て、文箱や茶だんすでは収納や室内の調度に同じ樹皮の表情が残る。
角館の樺細工は、十八世紀末、または安永年間から天明年間ごろに、秋田北部の阿仁地方から技法が伝わったと説明される。藩政期には下級武士の手内職となり、印籠、眼鏡入れ、根付、緒締といった小さな品に、薄い樹皮と細かな手仕事が向けられた。
明治以降は、禄を失った武士が本格的に取り組み、問屋が販路の拡張、工具の改良、職人育成に関わった。角館の樺細工は、家の内での手仕事から、工房と商いを伴う産業へと形を広げていった。
山から来た樹皮は、そのまま器物になるわけではない。はだけ包丁などを使う樺はだけで、ひび皮、あめ皮、ちりめん皮などの表情を見分け、作る形に合わせて削り整える。ここで一枚の皮は、筒、木地、重ね板に向く薄い材料へ変わる。
貼る工程では、にかわと熱したこてが要になる。型ものでは芯体に胴皮、内皮、口樺を貼り、木地ものでは木地の外へ樹皮を張る。たたみものでは、光沢のある樺ににかわを塗り、熱した鉄板で圧着する。仕上げは木賊、ムクの葉、砥の粉で磨く。
樺細工には、型もの、木地もの、たたみものという三つの作り方がある。型ものは木型と芯体を使って筒状にし、外側へ樹皮を巻く方法で、茶筒や印籠を考えると形が見えやすい。ぶち目組み、口樺、天皮などの細部が、筒の口や継ぎ目の表情を決める。
木地ものは、ホオ、スギ、ヒノキ、ヒバ、キリなどの木地を土台にして、外側に山桜の皮を張る。文庫、硯箱、大きな箱物に向く作り方である。たたみものは、磨いた樹皮を何枚も重ねて厚みを作り、胴付きのこや小刀で成形するため、帯留め、ブローチ、ペンダントのような装身具に使われる。
樺細工の品には、茶筒、茶櫃、文箱、茶だんす、ブローチ、タイピン、ペンダント、ループタイがある。茶筒を開ける、文箱に紙をしまう、衣服に小さな飾りを添えるという日常の動きの中で、山桜の皮の光沢が手や目に触れる。
器物ごとに向く作り方も変わる。筒状の品には巻き付けと口の仕上げが必要で、箱物には木地の支えがいる。装身具では、重ねた樹皮を削った厚みと模様が見どころになる。角館の土地らしさは、同じ山桜の皮を茶道具、箱、身につける小物へ作り分けるところに表れている。
山桜の皮を採るときは、一木の皮をすべて剥がし尽くす扱いではない。採取の説明では、樹皮を残して再生を見込むこと、戦後の過剰採取への心配、町や組合によるヤマザクラの栽植が語られている。
この考え方は、茶筒の光沢を山の木へつなげる。角館周辺の山桜、工房の削り包丁とこて、磨き上げた表面は、採ること、育てること、作ることの間で支え合っている。
角館には、古い樺細工の器物も残る。秋田県は古樺細工十二点を有形民俗文化財として扱い、その所在は仙北市角館町表町下丁、管理は角館樺細工伝承館などにつながっている。
十二点の古樺細工は、昔の器物の形を今に伝える。藩政期の小物、明治以降の産業化、現在の茶筒や箱物、装身具を、角館という同じ場所の中で見渡す手がかりになる。
角館の樺細工は、山桜の皮を削り、にかわを引き、熱したこてで貼り、木賊、ムクの葉、砥の粉で磨く細部に力がある。十八世紀末ごろに阿仁地方から角館へ伝わった技は、下級武士の手内職、明治以降の工具改良と職人育成を経て、茶筒、文箱、硯箱、ブローチ、タイピンへ広がった。黒みを帯びた樹皮の表面には、角館の山と工房の手順がそのまま残っている。
公開資料・公式情報をもとにまとめています。出典は下記の各ページをご覧ください(内容は変わる場合があります)。
この品が、日本のどの制度・機関に登録・指定・認定されているかを掲載しています。
英語では Kabazaiku cherry-bark craft といいます。
樺細工は、秋田県仙北市角館で山桜類の樹皮を用いて作られる工芸です。樹皮を削り、にかわと熱したこてで貼り合わせ、木賊やムクの葉、砥の粉で磨き上げます。型もの、木地もの、たたみものという三つの作り方があり、茶筒、茶櫃、文箱、硯箱、ブローチ、ペンダント、タイピン、ループタイなどに仕立てられます。
角館の樺細工でいう「樺」は、白樺ではなく山桜類の樹皮を指します。使用される樹皮には、オオヤマザクラ、カスミザクラ、ベニヤマザクラ、ヤマザクラなどがあります。角館の樺細工は、十八世紀末ごろ、または安永年間から天明年間ごろに阿仁地方から伝わったと説明されています。古樺細工十二点は、秋田県の有形民俗文化財の文脈で伝えられており、仙北市角館町表町下丁や角館樺細工伝承館と関係しています。
型ものは木型に合わせて芯を作り、にかわと熱したこてで樹皮を貼る工法で、茶筒などに用いられます。木地ものは下地に木地を使う工法で、文庫や硯箱、茶だんすなど箱物や大きな作品に用いられます。たたみものは磨いた山桜の樹皮を重ねて厚くし、彫刻して仕上げる工法で、近年はブローチやタイピンなどの装身具にも応用されています。
工芸品は直射日光・湿気・急な温度変化を避け、ぶつからないように保管してください。木・竹・漆・紙は水に弱いため、濡れたらすぐに拭き取ります。個別のお手入れは商品ページの表示をご確認ください。
多くは常温で日もちし、箱入りで持ち運びに強く、贈りものや持ち帰りに向いています。最終的な保存・配送条件は楽天の商品ページでご確認ください。
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