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新潟県の小千谷から魚沼地方にかけてつくられる麻織物のうち、独特のしぼを加えたものが小千谷縮、平織りのものが越後上布と呼ばれる。小千谷縮は苧麻を原料に、強く撚った緯糸、湯もみ、絣の位置合わせ、雪晒しの工程を重ねて、盛夏の和装着尺に向くさらりとした肌ざわりを生む。10世紀初めの『延喜式』には越後麻布の名が見え、江戸初期の改良が小千谷縮へつながった。
小千谷縮の場所は、新潟県小千谷市から魚沼地方へ広がる麻織物の産地として説明できる。小千谷市総合産業会館サンプラザ1階の織之座では、織物道具の展示、小千谷縮の技法紹介、小さな機を使った短時間の機織り体験が用意されている。地名、道具、しぼのある布面、雪国の仕上げが同じ場所で結びつく。
布になる前に、苧麻は細い糸へ変わる。小千谷縮の原料は青苧とも呼ばれるからむしの靭皮繊維で、古い手績みの方法では口と爪先を使って細く裂き、糸としてつないでいく。小千谷織物同業協同組合が紹介する工程では、一反分の糸づくりに約三か月かかることもある。織機にのる前の時間が、後の強撚、絣、しぼの土台になる。
しぼは、強い撚りをかけた緯糸と湯もみから生まれる。織り上げた布を温水で揉むと、細かな皺が布面に出る。新潟県は小千谷縮を盛夏用の和装着尺地として紹介し、しぼによって肌にべたつきにくく、通気性と吸湿性があり、清涼感のある着心地になるとしている。さらりとした感触は、撚り、織り、湯もみという手順から生じる。
絣模様をつくるときは、織る前に定規で位置を印し、くびり、染めを行う。機の上では、緯糸を一越ごとに通しながら耳印を合わせ、染め分けた部分を決めた位置へ置いていく。模様は、印、くびり、染め、一越ごとの位置合わせによって織りの中で形になる。
仕上げでは、温水と足ぶみと雪が布に関わる。古い文化財技法では、しぼを出す湯もみや足ぶみ、晒しのための雪晒しが具体的な工程として示され、糸や布を雪の上に広げて水を含ませながら扱う。小千谷から魚沼にかけての雪は、布を白く整えるための条件でもある。現在多く見られる小千谷縮は、この厳しい技法要件そのものとは分けて考えたい。
江戸初期の改良は、寛文年間の堀次郎将俊と結びつけて語られる。江戸時代には、江戸や京都など大都市の需要に応じて小千谷縮が多く生産・出荷され、商業都市としての小千谷を支えた。製作に使う紡績道具の金属部品加工は、後の鉄工業の発展とも結びつく。現在は織之座の道具展示と技法紹介、保存会の講座によって、苧麻、絣、湯もみ、雪晒しを学ぶ入口が残されている。
小千谷縮の涼しさは、苧麻を裂いて糸にする手、強く撚った緯糸、湯もみで立つしぼ、絣の一越ごとの位置合わせ、雪の上に広げる晒しから生まれる。小千谷から魚沼へ続く雪国の条件と織りの手順が、一枚の盛夏の麻布に重なっている。
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英語では Ojiya chijimi と表記されます。
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小千谷縮は新潟県の染織・布ものです。公的な登録、地域の資料、楽天の販売中商品と照合し、産地との関わりや特徴を整理しています。
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