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近江上布は、滋賀県湖東地域の麻織物として東近江、愛荘の土地に結びついている。山から琵琶湖へ向かう川、愛知川、湖の湿り気は、乾くと切れやすい麻糸を扱う織りの条件になった。布は細い麻糸を平織りにし、生平、絣、近江ちぢみのシボという具体的な技法の中で、夏向きの軽さと涼しさを帯びる。
湖東の産地では、湿り気が糸の扱いやすさに直結する。東近江と愛荘の周辺には、山、琵琶湖へ流れる川、愛知川があり、近くの苧麻も麻織物の材料として関わってきた。麻糸は乾燥すると切れやすいため、琵琶湖からの湿った空気が細い糸の織りを支えた。
近江上布の基本は、特に細い麻糸を平織りにした上質な麻布にある。同じ近江の麻織物には、暮らしの中で使われる近江の麻や、豊かなシボ加工を持つ近江ちぢみも並ぶ。愛荘町の組合企業は、近江麻布の産地を守り育てる担い手として、この布づくりを支えている。
生平は、素材と道具がはっきり見える技法である。経糸には苧麻、緯糸には手績みの大麻を使い、地機で織る。湖東の麻織物には約600年の歩みがあり、生平と絣は受け継がれてきた二つの柱である。ここでいう継承は、苧麻、大麻、手績み糸、地機という手順に宿っている。
絣では、織る前の糸づくりが布面を決める。経糸には櫛押捺染、緯糸には型紙捺染を行い、染めた糸を手織機の上で合わせる。位置を合わせた糸が、やわらかな絣模様をつくるため、色の置き方、糸順、機上の調整が一つの面に集まる。
近江ちぢみのシボは、強い撚りをかけた緯糸と手もみから生まれる。手で揉むことで布の表面に細かな凹凸が立ち上がる。近江上布は通気性があり、涼しく軽い夏の衣料として知られ、愛荘町では女性用の夏着尺として愛用されてきた。麻の吸水性、乾燥性、使うほど柔らかくなる風合いも、夏の衣服や暮らしの布へつながっている。
愛荘町の近江上布伝統産業会館では、麻の素材、技法、手織りの現場、機織り体験が一つの場所に集まる。所在地は愛知川32-2のゆめまちテラスえちで、会館は技術の継承と後継者育成にも取り組んでいる。2014年度に始まった織人プロジェクトも、後継者育成の流れに置かれている。
琵琶湖と愛知川の湿り気から、苧麻の経糸、手績み大麻の緯糸、櫛押捺染、型紙捺染、手もみのシボまで、近江上布は条件と手順が重なってできる麻布である。夏に涼しいという感触は、細い糸、平織り、湖東の湿気、愛荘町で続く織りの学びに支えられている。
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英語では Omi jofu と表記されます。
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近江上布は滋賀県の染織・布ものです。公的な登録、地域の資料、楽天の販売中商品と照合し、産地との関わりや特徴を整理しています。
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