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大阪浪華錫器の光は、錫地金を溶かす鍋と鋳型から始まる。湯と呼ばれる溶けた錫を柄杓で流し、冷めた素地をろくろと鉋で削り、木賊や椋葉で磨く。17世紀後期の《難波雀》と《日本国花萬葉記》には大阪で錫器が作られ売られていたことが書かれ、1867年の商人向け案内には鋳込みやろくろ挽きの職人が描かれた。いまも茶器、酒器、花器、神仏具、タンブラーやジョッキが、大阪府内の工房の手順につながっている。
大阪浪華錫器の産地は、大阪市と東大阪市を中心に語られ、工芸の団体では松原市、羽曳野市も産地に含まれる。器名の中の大阪は、ひとつの住所ではなく、錫を鋳込み、ろくろで挽き、茶器や酒器に仕上げる複数の工房の地名である。17世紀後期の書物には大阪で錫器が作られ売られていたことが書かれ、1867年の商人向け案内には錫器製造所の名と、鋳込みやろくろ挽きの姿が描かれている。
素材の輪郭は明快で、鋳物の素地は錫を用い、純度は97%以上とされる。工房で扱う錫地金は一丁が約35から45キログラムで、錫は約230度で溶ける。湯と呼ばれる溶錫を柄杓ですくい、流れやすいように傾けた鋳型へ注ぐ。石型、土型、セメント型、金属型が器の初形を作り、中子を外し、水を含ませた刷毛で少し冷まし、型から出した後に鋳口の余分な錫を切り取る。簡単なものは一日、複雑なものは一か月ほどかかることもある。
鋳上がった素地は、そのまま器になるわけではない。挽き物は、ろくろ、ろくろ鉋、きさげで荒削りをした後、ろくろと仕上げ鉋で形を整える。打ち物では金切りばさみ、小刃、がんぎ、きさげ、こくりなどが使われる。どこまで削るか、どの角度で刃を当てるかは、職人の経験に委ねられる。磨きでは木賊や椋葉が使われ、接合には焼き合わせや鑞付け、加飾には槌目打ち、ろくろ模様付け、天然漆の着色などが加わる。
茶筒では、身と蓋が一対で合うように調整される。高温多湿の季節に茶葉の香りを守るため、蓋が落ちる速さ、筒口と蓋のすき間、削り終えた後の寸法が用のかなめになる。酒器では、錫の安定性と繊細な旨味を妨げにくい性質が生きる。杯、片口、茶器、花器に加え、神仏具、御神酒徳利、高杯などにも同じ金属と仕上げの手順が用いられている。
器の形は、食卓の姿勢に合わせて変わってきた。膳の上で使いやすい低く平たい盃から、椅子とテーブルで持ちやすい縦長の杯へと形が伸び、近年はタンブラーやジョッキも作られている。高さや用途が変わっても、鋳造、ろくろ挽き、仕上げ削り、磨きの手順は器の骨格に残る。伝来の技法を用いたペンダントトップのような小さな品にも、錫、型、削り、磨きの関係が表れる。
戦時下の金属供出で多くの工房が閉じた後、熟練した作り手が組合に集まり、製作を続けた。産地の継続は、茶器、酒器、花器、神仏具という具体的な器に残っている。錫を溶かし、型に流し、ろくろと鉋で削り、木賊や椋葉で磨く手順が、タンブラーやジョッキのような現在の卓上の器にもつながっている。
大阪浪華錫器への入口は、使われる器の細部にある。茶筒の蓋が静かに落ちること、酒器の錫色が光を受けること、花器や御神酒徳利が別の場面で同じ金属を受け持つこと。17世紀後期の大阪の書物、1867年の商人向け案内、そして現在のタンブラーまで、錫97%以上という素材の輪郭と、ろくろ、鉋、磨きの手つきが大阪府内の器に残っている。
公開資料・公式情報をもとに構成しています。出典は下記の認定リンクをご覧ください(内容は変わる場合があります)。
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英語では Osaka Naniwa pewterware と表記されます。
工芸品は直射日光・湿気・急な温度変化を避け、ぶつからないように保管してください。木・竹・漆・紙は水に弱いため、濡れたらすぐに拭き取ります。個別のお手入れは商品ページの表示をご確認ください。
大阪浪華錫器は大阪府の工芸品です。公的な登録、地域の資料、楽天の販売中商品と照合し、産地との関わりや特徴を整理しています。
多くは常温で日もちし、箱入りで持ち運びに強く、贈りものや持ち帰りに向いています。最終的な保存・配送条件は楽天の商品ページでご確認ください。
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