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熊本北部の小代粘土、藁灰や木灰の釉、高温の窯火が、茶道具と日用の器を同じ土地の手ざわりで結びます。
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小代焼は、熊本県北部の小岱山麓を強い手がかりにする陶器です。荒尾市、長洲町、南関町、宇城市、嘉島町などの産地名が挙げられ、荒尾・玉名地域のやきものとしても語られてきました。鉄分を多く含み小石粒を含む小代粘土に、藁灰、木灰、長石、鉄釉などを掛け、高温で焼くことで、青、黄、白、鉄色の釉が器面を流れます。
小代焼を考える入口は、熊本県北部の小岱山麓です。小岱山麓では約四百年前から陶器が焼き続けられてきたとされ、荒尾市、長洲町、南関町、宇城市、嘉島町などが制作地域として挙げられます。産地名の示し方には幅がありますが、小岱山、荒尾・玉名地域、熊本北部の窯場が中心にあることは共通しています。
この土地との結びつきは、土の性質に表れます。小代粘土は鉄分を多く含み、小石粒も多い土です。焼き上がった器の肌には、なめらかに整え切らない粗さと重みが残り、手に取ると山麓の原土、高温の焼成、流れる釉が一つの表面に重なっていることがわかります。
小代焼の制作は原土の扱いから始まります。工程には、原土の配合、水簸、寝かせ、土練り、成形、仕上げ、乾燥、素焼き、施釉、窯詰め、本焼きが含まれます。小岱山周辺の粘土は、こうした手順を経て、茶碗、壺、皿、花器、日用の器へ変わっていきます。
水簸と寝かせは土を扱いやすくし、成形と仕上げは器の輪郭を決めます。素焼きの後に釉を掛け、陶器としては高温で本焼きすることで、鉄分を含む土味と小石粒のざらりとした感触が器面に残ります。小代焼の素朴さは、材料の粒立ちを消し過ぎない作り方から生まれます。
小代焼の表情を強く決めるのは、釉が流れる姿です。藁灰、木灰、長石、鉄釉に加え、笹灰や茅灰が語られることもあり、配合や焼成によって青小代、黄小代、白小代などの調子が生まれます。深い地釉の上に白い釉が溶け込む器面も、小代焼の特徴として知られています。
釉の動きは、陶工の掛け方と窯の熱の両方で決まります。流し掛け、杓掛け、刷毛塗り、吹き掛け、二重掛けなどで器に釉をのせ、高温の窯の中で重力と火が表面を動かします。荒尾・玉名地域の小代焼は、豪快な流し掛け装飾のやきものとして熊本陶磁の中に位置づけられています。
小代焼は、茶の器と暮らしの器を同じ流れの中に持っています。寛永九年、1632年ごろ、細川家の肥後転封にともない豊前から移った牝小路源七と葛城八左衛門が小岱山麓に登り窯を開いたことが始まりと伝えられます。その後、肥後藩の御用窯として茶道具を焼き、同時に生活雑器も多く作りました。
五徳焼という呼び名も、日用の器としての使われ方を伝えます。熊本では、腐敗しない、生臭さを移さない、湿気を呼ばない、毒を消す、延命長寿が得られるという五つの期待と結びつけられてきました。これは現在の効能として読むより、器を食卓、台所、保存、洗い物の場で使ってきた歴史的な感覚として受け止めるのが自然です。
小代焼の歩みには、開窯と衰退の両方があります。荒尾・玉名地域の小代焼は、江戸前期に始まった熊本の陶器の一つとして語られています。一方で、明治期には有田焼や瀬戸焼などとの競合によって衰退したとされます。
昭和期の再興には、近重治太郎や城島平次郎といった作り手の名前が残ります。小代粘土、流し掛けの釉、茶道具、生活雑器という具体的な要素が、こうした作り手を通して再び窯場に戻りました。継承という言葉を使うなら、それは熊本北部の土を掘り、釉を掛け、焼き、器として使う一連の仕事を指します。
熊本の陶磁器には、地域ごとの表情があります。八代地域の高田焼、荒尾・玉名地域の小代焼、人吉・球磨地域の一勝地焼や上村焼、天草や宇土の磁器が、近世から現代までの熊本のやきものを形づくってきました。その中で小代焼は、豪快な流し掛け装飾と今日までの継続によって位置づけられています。
小代焼は2003年に国の伝統的工芸品に指定されました。この事実が読者に伝えるのは、日常生活の器であること、主要な工程に手仕事があること、伝統的な技術と原材料が使われること、一定の地域で作り手が関わっていることです。器面に戻れば、その条件は鉄分の多い小代粘土、灰釉の流れ、高温の窯火として見えてきます。
小代焼は、大きな言葉で飾るより、手に取れるものから見たほうがわかりやすい陶器です。小岱山麓の土、鉄分を含む粗い肌、藁灰や木灰の流れ、茶道具と日用雑器の使われ方。肥後藩の窯、明治期の衰退、昭和期の再興、そして熊本北部で続く窯仕事まで、器の表面には土地と火と使う人の時間が残っています。
公開資料・公式情報をもとにまとめています。出典は下記の各ページをご覧ください(内容は変わる場合があります)。
この品が、日本のどの制度・機関に登録・指定・認定されているかを掲載しています。
英語では Shodai ware といいます。
小代焼は、熊本県北部の小岱山麓や荒尾・玉名地域と結びつく陶器です。鉄分と小石粒を多く含む小代粘土に、藁灰、木灰、長石、鉄釉、笹灰、茅灰などを用い、高温で焼くことで青小代、黄小代、白小代などの流れる釉調が生まれます。始まりは1632年前後とされ、肥後藩の茶道具と生活雑器を焼き、明治期の衰退後には近重治太郎、城島平次郎らが再興に関わりました。
制作地域として荒尾市、長洲町、南関町、宇城市、嘉島町が挙げられています。小代粘土は鉄分を多く含み、小石粒も多いため、焼き上がりに粗く土味のある肌が残ります。流し掛け、杓掛け、刷毛塗り、吹き掛け、二重掛けなどの施釉が、小代焼の流れる器面を支えます。小代焼は1632年前後、細川家の肥後転封にともない小岱山麓に登り窯が開かれたことに始まると伝えられます。
肥後藩の窯は茶道具のほか生活雑器も多く焼いており、小代焼は茶の場と日常の両方で使われてきました。五徳焼という呼び名は、腐敗しない、生臭さを移さない、湿気を呼ばないといった伝統的な使用期待と結びついており、現代の科学的な効能とは区別して理解される言い方です。深い地色の釉と白い流し釉の重なりなど、釉薬の流れや色の変化を鑑賞する楽しみ方があります。
吸水性のある陶器は、はじめに「目止め」をしておくと安心です。米のとぎ汁(または少量の小麦粉を溶いた水)で弱火で煮てから冷まし、洗って陰干しすると、匂い移りや染みが出にくくなります。磁器は通常、洗うだけで使えます。商品ページに別の記載がある場合はそちらに従ってください。
手づくりの陶器、金彩・銀彩のうつわ、漆器は、食洗機・電子レンジ・食器乾燥機に適さないものが一般的です。耐熱磁器は使える場合が多くあります。個々の可否は楽天の商品ページの表示をご確認ください。
多くは常温で日もちし、箱入りで持ち運びに強く、贈りものや持ち帰りに向いています。最終的な保存・配送条件は楽天の商品ページでご確認ください。
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