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兵庫県北部の但馬で但馬牛をたどると、美方郡・新温泉町の山あいに行き着く。雨の多い山地にはきれいな水と草木があり、小型で丈夫な牛は、牛肉として食卓にのぼる前から棚田や小さな水田のそばで働いてきた。呼び名にも区別がある。たじまうしは生きた牛、たじまぎゅうはその牛肉を指し、生まれも育ちも兵庫県の牛は、個体識別番号で誕生日や飼養地までたどれる。
美方郡の新温泉町は兵庫県北西部にあり、県立但馬牧場公園の中には但馬牛をテーマにした但馬牛博物館がある。この地域では古くから牛の飼育が盛んだった。雨の多い山間部では水がきれいで草木が育ちやすく、小さな水田、棚田の畔、草地、静かな斜面が、但馬牛の日常の風景になってきた。
日本で牛肉を食べるようになる約100年前まで、但馬牛は農家の暮らしのすぐそばにいた。田畑を耕し、荷物を運び、小型で丈夫な体は、但馬に多い小さな水田や棚田に合っていた。新温泉町の但馬牛博物館には昔の農家を再現した場があり、人と牛が一つ屋根の下で暮らした空間から、仕事、住まい、世話が重なっていた時間を見られる。
明治時代、美方郡では牛の来歴をたどる牛籍簿が整えられた。その後、他府県の牛との交配を避ける閉鎖育種が続き、美方郡に根をもつ牛から兵庫県の黒毛和種但馬系が形づくられた。現在の個体識別番号も、誕生日、飼養地、血統を一頭ずつ結び、但馬牛を地名と系統の両方でたどれる牛として残している。
但馬牛の肉の特徴は、体つきと筋肉の細部にある。細い骨、少ない皮下脂肪、良い筋繊維が、赤身のうま味と脂肪の甘みのバランスにつながる。サシは、しなやかで締まった筋肉の中に入る良質で適度な脂肪として語られ、肉のきめ、赤身、脂肪の入り方が一口の甘みを支えている。
但馬牛の味わいは、料理名の中でも具体的に見える。レアからミディアムのステーキでは、やわらかさとサシの甘みが前に出る。すき焼きでは、やわらかな肉、適度な脂肪、牛肉らしいうま味が鍋の中で生きる。但馬の郷土料理じゃぶでは、野菜と糸こんにゃくの食感が肉の味を引き出す。
神戸ビーフから但馬牛を知る人も多いが、その手前には素牛としての但馬牛がいる。神戸ビーフの素牛は但馬牛で、厳しい基準と追跡できる仕組みの中で扱われている。新温泉町の但馬牛博物館では、但馬牛の特徴や改良、神戸ビーフの定義と管理を展示で学べる。2025年から2026年にかけての兵庫県立人と自然の博物館との連携展示でも、但馬うし、但馬牛、神戸ビーフ、地域ブランド牛、牛肉の味が同じ文脈で取り上げられた。
美方の山あいから見ると、但馬牛は新温泉町の牧場公園と博物館、明治時代から続く牛籍簿、棚田のそばで働いた牛、締まった筋肉に入るサシ、そしてステーキ、すき焼き、じゃぶの味わいで成り立っている。兵庫県但馬の場所、血統、仕事、肉のきめが、この牛を記憶に残している。
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英語では Tajima beef と表記されます。
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但馬牛は兵庫県のご当地食品です。公的な登録、地域の資料、楽天の販売中商品と照合し、産地との関わりや特徴を整理しています。
多くは常温で日もちし、箱入りで持ち運びに強く、贈りものや持ち帰りに向いています。最終的な保存・配送条件は楽天の商品ページでご確認ください。
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