奈良県生駒市高山町では、冬に伐った淡竹・黒竹・真竹を油抜きし、天日に干し、小刀で割り削り、濃茶や薄茶の点前に合う茶筌へ仕上げていく。
情報は127 日前に更新
高山茶筌という名は、奈良県北端に近い生駒市高山町の竹仕事と結びついている。この地区では、茶筌、茶道具、編針などの竹製品が地場産業として続いてきた。茶筌は、茶碗の中で抹茶を点てるための竹製の道具で、冬に伐った三年ものの竹から、穂先を削り、編み、整える手仕事へ進む。
高山町は生駒市にあり、奈良県の北端に近い。高山竹林園では、この地区の地場産業として茶筌、茶道具、編針などの竹製品が紹介されている。高山茶筌という名には、抹茶碗の中の道具と高山町の竹仕事が重なっている。
茶筌の役目は、茶碗の中で抹茶を点てることにある。穂先の数、曲がり、根元の締まりは、濃茶、薄茶、流派、点前に合わせて変わり、同じ高山茶筌の中に多くの形が生まれる。
一本の高山茶筌は、作業台に置かれる前に冬を通る。材料には、冬期に伐採して油抜きし、天日乾燥した三年ものの淡竹・黒竹・真竹が用いられる。淡竹は寒干しや貯蔵を経て、削りに向く竹が選ばれていく。
茶筌には、穂先のしなり、手に持ったときの重さ、まっすぐな竹身が必要になる。伐る季節、油抜き、日ざし、湿度、風通しという準備が、小刀で穂を分ける前の仕事を支えている。
高山茶筌の輪郭は用途で変わる。種類は濃茶用と薄茶用に大別され、薄茶用では数穂と80本立が多く作られる。茶碗の中でどう動かすかに合わせて、穂数と開き方が選ばれる。
流派、用途、点前、材料、形によって、寸法や穂先の巻き方にも違いが出る。それぞれの違いは、抹茶を点てる手の動きにつながっている。
竹が作業台に届くと、割り、細かな削り、面取り、下編、上編、仕上げへ進む。小刀ややすりで少しずつ穂を整え、外穂を折り上げ、根元を編んで締める。
味削りでは、穂先になる部分を湯に浸し、穂の内側を根元から先へ薄く削る。まっすぐだった竹の束は、この削りと編みによって、茶碗の中で使える穂先の広がりを持つ。
高山茶筌の約五百年の歩みは、現在の組合活動にも結びついている。生駒市高山町の生産協同組合には18名の組合員があり、伝統工芸士による後継者への技術指導、小中学生への体験や実演も行われている。
始まりについては、室町時代に高山民部丞宗砌が村田珠光の依頼で抹茶を攪拌する道具を作ったと伝えられる。いまの課題には淡竹の確保があり、仕入先の減少、竹林の枯れる兆候、災害による山林被害を受けて、長野県と熊本県の竹林調査が行われた。若手も現地に入り、茶筌に向く竹の目利きを学んだ。
生駒市高山町の高山竹林園では、茶筌、茶道具、編針が同じ竹仕事の流れの中で展示されている。園内には約50種の標本竹があり、金明竹、亀甲竹、矢竹などの姿も見られる。
実演では、湯に浸した穂先を内側から薄く削る味削りや、面取りした外穂を折り上げて下編・上編で締める手元が示される。抹茶体験は、展示で見た茶筌を茶碗の中の動きへつなげてくれる。
高山茶筌は、小さな竹の道具でありながら、冬伐りの三年竹、油抜き、天日乾燥、寒干し、貯蔵、割り、削り、味削り、編みを重ねてできる。抹茶碗に届くころには、高山町の竹仕事、職人の目利き、濃茶や薄茶に合わせた形が一つの穂先に集まっている。
公開資料・公式情報をもとにまとめています。出典は下記の各ページをご覧ください(内容は変わる場合があります)。
この品が、日本のどの制度・機関に登録・指定・認定されているかを掲載しています。
英語では Takayama tea whisks といいます。
高山茶筌は、奈良県生駒市高山町と結びつく竹製の茶道具で、茶碗の中で抹茶を点てるために使われます。材料には冬に伐採し油抜き・天日乾燥した三年ものの淡竹・黒竹・真竹を用い、小刀ややすりで割ったり削ったりし、編みなどの工程を経て仕上げます。形は濃茶用と薄茶用など、流派や点前によって変わります。
高山茶筌は室町時代から約五百年の歩みとして語られ、高山民部丞宗砌と村田珠光に関する伝承があります。高山茶筌は奈良の伝統工芸に数えられ、国指定伝統的工芸品としても説明されています。生駒市高山町の生産協同組合には18名の組合員があり、後継者への技術指導や若い世代への体験活動を行っています。淡竹の確保では、仕入先の減少、竹林の枯れる兆候、山林被害が課題となっており、長野県と熊本県で新たな供給地が調査されています。
高山茶筌は茶碗の中で抹茶を点てるために使われます。濃茶か薄茶か、流派や点前によって、選ばれる茶筌の形が変わります。高山竹林園では抹茶体験ができ、関連する実演にも触れられます。
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